ZIPファイルが開けないときの6つの原因と、それぞれの直し方
ZIP が開けない原因はだいたい 6 つです。ダウンロードが途中で切れている、パスワードが要る、分割されている、ファイル名が化けている、そもそも ZIP ではない、解凍ソフトが古い。どれなのかの見分け方と対処をまとめました。
中身だけ先に確認する
ZIP をドロップすると、解凍せずにファイル名・サイズ・更新日時の一覧が出ます。ファイル名が化ける ZIP は文字コードを指定して読み直せます。
ファイルはブラウザ内で処理し、どこにも送信されません。
ZIP は Windows も Mac も標準で開ける形式です。それが開けないということは、ファイルか環境のどちらかに具体的な理由があります。原因はおおむね 6 つに絞れて、どれなのかはエラーの文言と、中身の一覧が出るかどうかでほぼ判別できます。この記事では、その見分け方と対処を順に書きます。
まず切り分ける:一覧が出るかどうか
最初にやることは 1 つです。ZIP を開いたときに、中のファイル名の一覧が出るかどうかを見てください。一覧が出るなら、ZIP の管理情報(末尾にある目録)は無事です。この場合の原因はパスワード、分割、文字化け、圧縮方式のどれかです。
一覧そのものが出ず「フォルダーが空です」「壊れています」と言われるなら、目録が読めていません。ダウンロードが途中で切れたか、そもそも ZIP ではありません。中身の一覧だけを確かめたいときは、解凍ツールにドロップすると、解凍せずに一覧が出ます。
原因1:ダウンロードが途中で終わっている
いちばん多い原因です。ZIP は「どこに何が入っているか」の目録をファイルの末尾に置く形式なので、最後まで届いていないと 1 ファイルも取り出せません。先頭が無事でも意味がないのが、この形式の性質です。
見分け方と対処は次のとおりです。
- ファイルサイズを配布元の表示と比べる。数十バイトでも足りなければ目録が欠けています。
- 名前の末尾に
.crdownloadや.partが付いていないか見る。付いていればダウンロード自体が完了していません。 - ダウンロードし直す。ブラウザの再開機能は途中から継ぎ足すので、壊れた続きになることがあります。いったん削除してから取り直してください。
メール添付の場合は、送信サイズの上限で途中まで届いていることもあります。その場合は何度取り直しても直らないので、送信者にファイル転送サービスを使ってもらってください。
原因2:パスワードが要る
パスワード付きの ZIP は、ファイル名の一覧までは見えるのに、開こうとするとパスワードを聞かれるのが特徴です。一覧が出ているならファイルは壊れていません。
パスワードが分からない場合、こちらでできることはありません。送信者に聞いてください。なお、別のメールでパスワードだけを送る運用(いわゆる PPAP)は、経路が同じである以上ほとんど意味がなく、内閣府や大手企業でも順次廃止されています。相手が繰り返し送ってくるなら、ファイル転送サービスへの切り替えを提案するのが現実的です。
逆に、自分でパスワード付きの ZIP を作って送りたいときは、ZIP にパスワードを設定するツールがブラウザだけで使えます(Windows 11 の標準機能には、ZIP にパスワードを付ける機能がありません)。パスワードは ZIP とは別の手段で伝えてください。
原因3:分割されている
data.zip.001、data.z01、data.part1.rar のような名前が並んでいたら、1 つの書庫を分けたものです。すべてのファイルを同じフォルダに置いてから、先頭のファイルだけを開いてください。1 つでも欠けていると展開できません。
番号付きの拡張子は Windows の標準機能では扱えないので、7-Zip などの解凍ソフトが要ります。分割の形式は作った側のソフトによって違うので、どのソフトで作られたかを送信者に聞けると早く解決します。
原因4:ファイル名が化けて展開できない
一覧に「縺ッ縺セ縺」のような文字が並ぶなら、ファイル名の文字コードが読む側と合っていません。ZIP はファイル名の文字コードを記録しない仕様なので、作った環境と開く環境が違うと起きます。Mac で「展開できません(エラー 1)」と出る場合もこれが原因のことがありますが、そのエラー自体は原因を区別しないので、これと決めつけずに他の原因も当たってください。
ファイルの中身は無傷で、化けているのは名前だけです。解凍ツールで文字コードを指定して取り出すか、Windows なら CubeICE や Explzh、Mac なら The Unarchiver を使ってください。仕組みと送る側での防ぎ方はZIP のファイル名が文字化けする理由に詳しく書いています。
原因5:そもそも ZIP ではない
拡張子が .zip でも、中身が別の形式ということがあります。よくあるのは次の 2 つです。
- 実は RAR や 7z。送信者が拡張子だけ書き換えたか、保存時に間違えた場合です。
- 実は HTML。ダウンロードに失敗し、エラーページが
.zipという名前で保存されたものです。サイズが数キロバイトしかないときはこれを疑ってください。
どちらなのかは中身を見れば分かります。判定ツールにドロップすると、拡張子ではなくファイルの中身から形式を判定し、正しい拡張子で保存し直せます。
原因6:解凍ソフトが古い
ZIP は 1989 年からある形式ですが、あとから拡張が加わっています。次のような ZIP は、古いソフトでは開けません。
- 4GB を超える ZIP、または 65,535 個を超えるファイルを含む ZIP。ZIP64 という拡張が必要です。
- Deflate 以外の圧縮方式で作られた ZIP。7-Zip の設定で LZMA や PPMd を選ぶと、標準機能では開けなくなります。
- AES で暗号化された ZIP。Windows の標準機能は古い方式にしか対応していません。
いずれも 7-Zip の最新版を入れれば解決します。無料で、Windows の標準機能より対応範囲がはるかに広いソフトです。
まとめ
- まずファイル名の一覧が出るかを見る。出るなら目録は無事で、パスワード・分割・文字化け・圧縮方式のどれか。
- 一覧が出ないなら、ダウンロードが途中か、そもそも ZIP ではない。サイズを配布元と比べ、判定ツールで中身を確かめる。
- 分割されているときは全部を同じフォルダに置いて先頭を開く。1 つでも欠けていると展開できない。
- 名前が化けているだけなら中身は無事。文字コードを指定して取り出す。
- 古い解凍ソフトで詰まっているなら、7-Zip の最新版でほぼ解決する。
よくある質問
ダブルクリックしても何も起きません。エラーも出ません。
iPhone で ZIP を開けますか?
ウイルス対策ソフトに削除されました。
Mac で「展開できません(エラー 1)」と出ます。
この記事を書いた人
Ren
OpenedFile 開発者
OpenedFile を一人で作って運用しています。きっかけは、届いたメールの winmail.dat がどうやっても開けなかったこと。見つかるオンライン変換サービスはどれも「まずファイルをサーバーにアップロードしてください」というものばかりでした。それなら自分で書こうとTNEF パーサをフルスクラッチで実装し、以来このサイトのツールはすべてブラウザ内で完結しています。
OpenedFile について